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こんにちは!
ワーママゆうなです。
滋賀県の大津市民病院で救急医が集団で退職したというニュースが報じられていますね。
集団でというのは聞き捨てなりません。
何があったんでしょうか?
大津市民病院は地域の基幹病院で、救急医療において重要な拠点となっていますが
この病院では2か月前にも産婦人科医が辞めてしまったことで
分娩中止の事態に陥っています。
そして今度は救急医が一斉に退職してしまったということで
市民にとっては大変な不安材料だと思います。
そこで
- 救急医の一斉退職の原因は何だったのか?
- 今後の救急医療体制はどうなるのか?
について調べてまとめてみました。
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Contents
大津市民病院の救急医集団退職の理由は?
一般的な感覚で考えると、今の職場を辞めることを決めるきっかけとしては
以下のような理由が考えられます。
- 待遇(給与、勤務時間など)への不満
- 経営方針への不満
- 管理職など立場のある人からのパワハラ、セクハラ
- 職場の人間関係からのストレス
- 仕事そのものへの不満や自分との相性
一つの職場において全員が満たされた状態で働くというのは難しいので
必ず何かしら不満を持つ人はいますし、
退職にまで至らないにしても誰もが大なり小なり不満を抱えつつ仕事をしているのではないでしょうか。
しかし通常は、不満があるその人個人が辞めるだけです。
そして、その人が納得のいく職場に移ればいいだけです。
この仕組み自体は医療現場であっても同じことです。
しかし「集団で」となるとその意味は少々変わってきますよね。
上記のような退職理由に加えて、
集団で退職することによるアピール、主張
これが含まれているからこそ、集団で行う意味があるのです。
医療現場は集団退職が起こりやすい
実は医療現場では集団退職というのは比較的起こりやすいと言われています。
その理由は
- 閉鎖空間であること
- 有資格者が多く転職しやすいこと
が挙げられます。
医療現場というのは特殊な場所なので
世間の一般常識が通じないところがあったりします。
また、上下関係が厳しい世界でもあり、
主義主張が全く意見が通らないなんてこともあると聞きます。
(まぁこれは一般の企業でも普通にありますが・・・)
その結果、集団で強硬手段に出たという可能性も考えられますね。
また、2つ目の理由の有資格者が多いというのもその通りで、
特に医師に関しては、どこへ行っても引く手数多で仕事に困ることはありません。
ただでさえ激務である医師は、職場環境や待遇に対する大きな不満を抱えてまでその職場で勤務し続ける必要はないのかもしれません。
ただ、いくら引く手数多とは言っても、
職場を変えるというのは簡単なことではありません。
ましてや一斉退職となると、地域に与える影響も考えないわけはなく、
苦渋の決断だったのだろうと容易に想像がつきます。
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4月に産婦人科医も辞めていた!
今年の4月、つまりたった2か月前の話ですが
大津市民病院では産婦人科医も一気に辞めてしまうという出来事がありました。
これにより、6人いた産婦人科医が3人になってしまい
分娩が困難との判断により
この6月1日から分娩を中止しています。
(ちなみに、大津市内には十分な分娩施設があるため全体で見た時には影響はないと県は発表しています)
このように、科をまたいで短期間で医師が大量に辞めるというのはやはり普通ではありません。
大津市民病院では今年の4月に院長が変わっていますが
院長が変わってすぐに集団退職というのは、たまたまタイミングが重なっただけで
院長の異動とは直接関係ないように思います。
2017年から独立行政法人化
大津市民病院は2017年から独立行政法人となっています。
独立行政法人って何?という方のために・・・
独立行政法人(どくりつぎょうせいほうじん)は、法人のうち、日本の独立行政法人通則法第2条第1項に規定される「国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人」をいう。
日本の行政機関である省庁から独立した法人組織であって、かつ行政の一端を担い公共の見地から事務や国家の事業を実施し、国民の生活の安定と社会および経済の健全な発展に役立つもの。
引用:wikipedia
はい、とても文章が難しくて読むのが嫌になりますね(汗)
つまりですね。
これまで大津市民病院(に限らずですが)は公立で、行政が経営していたんですね。
ですが、地域に根差した病院であり、必ずしも行政がやる必要はないんじゃないの?
とはいえ、完全に民間に任せてしまうと、どうしても利益重視になってしまい、
必要な部署までカットされてしまう可能性もある。
あくまでも市民病院なので、市民に必要なサービスはしっかり行ってもらいたい。
ということで、国からお金は援助するし、経営方針は国が決めるんだけど
決められた範囲内においてはお金は効率よく使って良いよ!
そのかわり、経営状況については定期的に評価するしその結果も公表します!
それによって働くスタッフの給料も変わります!
と、こういう状態を独立行政法人と言うんですね。
2017年から独立行政法人化され、給与体制も以前とは変わった可能性が高いです。
集団退職の一般的な理由として
- 待遇の不満
- 経営方針の不満
を挙げましたが、大津市民病院のケースでは
このどちらの理由も含まれているのだろうと推測されます。
今後の救急医療体制はどうなるのか?
そして重要なのは、今後のこの地域の救急医療体制がどうなるのか?ということです。
大津市民病院の救急外来「ERおおつ」は24時間態勢で休まずに救急患者を受け入れており、集中治療室やドクターヘリが離着陸できるヘリポートも屋上に備えている、正に地域の救急医療を担う重要拠点です。
この救急外来を背負っていた医師8人のうち7人が一斉に退職するということで、
- 院内の救急医以外の医師で対応
- 近隣の複数の病院に応援を要請
というのが現在発表されている対応策です。
救急医以外の医師が対応するというのは、これまでと同等の医療レベルが確保されるとは言い難いですし、
近隣の医師が応援に駆け付けるというのも、
そもそも確保できるのか?という大問題があります。
いずれにせよ相当な混乱が見込まれます。
まとめ
- 大津市民病院では産婦人科医も辞めている
- 一斉退職の原因は、待遇面、経営方針への不満など一つではないと推測
- 独立行政法人化され、給与体制などに変化があった可能性
- 当面は救急医以外の医師と近隣病院からの応援で対応
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