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「教場」の小説を読んだ時、
え、ちょっと待って。警察学校ってこんななの??ヤバくない??(;゚Д゚)
この感想が最初から最後までずーっと続きました。
小説なんだからフィクションなんだろうけど、警察学校という閉鎖された空間で、なおかつほとんど情報が表に出てこない場所の物語なので、これがリアルな世界観なのかなーと思ってしまいます。
その「教場」ですが、2020年1月4日(土)、5日(日)2夜連続よる9時スタートのフジテレビ開局60周年特別企画としてドラマ放送されます。
木村拓哉さんが白髪で役作りをされて話題になっていますよね!
そんな「教場」、ドラマと原作は違うところはあるのでしょうか?
今回は、「教場」について
- 原作とドラマのキャラクター設定の違い
- 原作とドラマの演出の違い
を比較し、まとめてみました。
映画化の可能性は?【教場】映画化はいつ?公開の可能性やキャストを予想!長岡弘樹
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【教場】原作とドラマの違い
原作小説とドラマの違いについて、キャラクター設定と演出面から比較しました。
キャラクター設定の違い
脇役などを除き、主要登場人物はすべて原作に登場しており、比較的原作に忠実に映像化されていると私は思いました!
では主要な登場人物のキャストについて見てみましょう。
風間公親(かざまきみちか)/木村拓哉
この作品の主人公は風間なんですが、まるで脇役かのように、作品の全面には出て来ず重要なシーンで出てきてズバッと決める!みたいなキャラです。
小説では、風間自身の心の声や考えなどはほとんど語られることはありません。
ドラマでは、「主演:木村拓哉」となっているだけに、このあたりの演出がどう変わるのかは注目したいですね。
→やはり風間はあれこれベラベラしゃべらず、心の声などもありませんでした。
警察学校が舞台のドラマというと、かつて2011年に放送された「陽はまた昇る」というスペシャルドラマを思い出される人が多く、
風間=佐藤浩市??
と思われる人も多いようなんですが、この「教場」と「陽はまた昇る」は全く別の作品です。
でも、わかります!
この風間のキャラにキムタク??
本当?大丈夫??
なんて思ってしまいます。
佐藤浩市さんとか、三浦友和さんなんかが重厚な雰囲気で堅物の鬼教官っぽいですよね。
私が一番気になったのは、風間は背中で語る的なところがありますが、キムタクはけっこう華奢なイメージもあるので、警察官の背中をいかにして表現しているのか???はぜひ注目して見たいところです!
新宿駅にあった教場のポスター。初めてキムタク、カッコいいと思った。遣都くん怒られてるシーン? pic.twitter.com/bmDy234E73
— よっすぃ〜 (@yokko0404) December 25, 2019
実際に見た感想としては、思ったよりも鬼教官の雰囲気がよく出ていてよかったなと思いますが、やっぱり肩が華奢すぎる(^^;
そこだけが気になりました。
宮坂定(みやさかさだむ)/工藤阿須加
風間からスパイ役を命じられる宮坂。
警察官を目指すまじめな青年というイメージで言えば、工藤阿須加さんはピッタリですね!
宮坂は原作では、冒頭に登場し、その後もちょこちょこキーパーソンとして登場します。
公式HPでも、具体的なストーリーは公表されていませんのではっきりとはわかりませんが、宮坂は全体を通して登場してくると予想されます。
私は工藤阿須加を見逃したりはしない(?)#教場 #工藤阿須加 pic.twitter.com/YNpiSsHQDo
— nico ☺︎ (@8130askaya) November 23, 2019
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楠本しのぶ(くすもとしのぶ)/大島優子
しっかり者のしのぶ役に大島優子さん、これはイメージ的にはピッタリな気がしました!
しっかり者だけど実は密かに同僚の沙織に脅迫状を送るなどダークな面も見える役で、大島優子さんがどのように演じられるのか期待したいですね!
Reposted from @kazamakyojo instagram’s#教場 #風間教場 #木村拓哉 #君塚良一 #大島優子 #2020年1月4日 #1月5日 #二夜連続 #fujitv pic.twitter.com/3rbjjbws1l
— Novitalia Gani (@cicinovitalia) December 25, 2019
日下部准(くさかべじゅん)/三浦翔平
妻子持ちの元プロボクサーの日下部准。
ボクサー時代のあだ名が「牛蒡(ごぼう)」と言われるほど、顔色が茶色っぽくてひょろひょろという設定。
三浦翔平さんはそういう意味では牛蒡っぽくはないですが、同僚に取引を持ち掛けるなど腹黒い面もあるので、そのあたりがどう表現されるか注目です。
木村さんを筆頭に、三浦くん、優子さんが皆の士気を高め
一致団結して作り上げた
「教場」が凄く楽しみです!
どんな世界観になっているのか
小説を読み返しながら
ニヤニヤしています(笑)
放送が待ち遠しいです😌#教場 #木村拓哉 #三浦翔平#大島優子 pic.twitter.com/PFXW4wJmhC— sa-tori (@satori51826153) December 18, 2019
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演出の違いはあるの?実際に見た結果を紹介!
原作に登場しない架空の人物は一人もいませんが、原作小説2冊をドラマにまとめている都合上、少々変わっている部分もありました。
第一夜、第二夜を通して何度か剣道のシーンが登場しますが、原作では柔道シーンがよく登場します。
これは、木村拓哉さんが剣道が得意なので剣道に変更されたのだろうと思います。
得意な方がよりしっくりきますもんね!
~1/4の第一夜~
冒頭の訓練シーン、これは原作小説にはありません。
映像作品ならではの、警察学校の大変さ、過酷さを伝える上ではとても良い演出だったと思います。
その後は、原作に忠実に物語が進行していきます。
宮坂(工藤阿須加)のエピソード
前後2話でエピソードを色々詰め込んでいるせいだと思いますが、物語前半に宮坂(工藤阿須加)が平田(林遣都)に硫化水素自殺に巻き込まれそうになるシーン。
平田がなぜ宮坂に心中を図るほど恨みを持つのか、という部分が十分に描かれていなかったなぁと個人的には思います。
また、平田が警察学校を去るシーン、父親と思しき人物が迎えに来ていましたが、原作にはこのようなシーンはありません。
楠本しのぶ(大島優子)のエピソード
一番の友人であるふりをしながら、同僚の岸川沙織に密かに脅迫状を出しているというダークな面がある女性。
途中、沙織がしのぶに対して何らかの違和感を感じるシーンがありましたが、原作小説ではこのような場面はなく、沙織がしのぶを疑っているようには描かれていません。
そして警察車両の清掃中に立体駐車場に挟まれてしまうシーン。
数時間後に意識を取り戻し、風間と連絡が取れますが、原作小説ではこの時に現場に現れるのは宮坂です。
ドラマでは現場に風間が現れ、声高々にしのぶに対し、沙織に対して送っていた脅迫状のことを問い詰めます。
原作の読者としては、自ら現場に出向かずに宮坂を使って電話越しに問い詰めるという演出の方が風間らしいかなと思いました。
さらに、しのぶと沙織がカフェのような場所で和解するシーンがありましたが、原作ではこのようなシーンはなく、沙織は事件を起こしたあとで夜逃げのような状態で退学となっています。
原作ではあまりにも救いがない感じがするので、ドラマの和解シーンはあって良かったかなと思います。
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菱沼羽津希(川口春奈)のシーン
警察車両を使った取り調べのシーン。
ここで取り調べを受ける車に乗っているのが菱沼羽津希なのですが、原作ではこの役は教官がやっており、羽津希は登場しません。
羽津希は派手な服装に化粧、アクセサリーまでつけて「ヤバそうなねぇちゃん」を演じているのですが、正直これは「ドラマ用」ですね。
授業で被疑者役をするだけでいちいち着替えてアクセサリーまでつけるのはあり得ないと思うので、やりすぎ感ww
羽津希のメインエピソードは後半に出てくるのかと思われます。
日下部准(三浦翔平)のエピソード
樫村(西畑大吾)から学科の点数を調達することで秘密を黙っておく条件を受け入れた日下部は、樫村によって「ボヤの犯人」に仕立て上げられる。
風間はそれらもすべてお見通しで、日下部に退校届を突きつけますが、このシーンは原作にはありません。
また、退校が目の前にせまり、日下部は妻に電話をかけますが、事実を告げられずに電話を切ってしまう、このシーンも原作にはありません。
交番勤務中の日下部と樫村の元に現れた風間は、日下部は樫村によってハメられボヤの犯人に仕立て上げられたことを明らかにする。
そして「二人にはここを辞めてもらう」と再び退校届を突きつける。
日下部は立ち去る風間を追いかけ、辞めさせないで欲しい!絶対に何がなんでもここから落ちたくない!と強い意志で風間に退校の撤回を懇願します。
熱意が通じ、風間は日下部を残すことを決めますが、このシーンも原作にはありません。
そもそも原作では日下部には一度も退校届は突き付けていないので。
そして最後に、宮坂が南原の部屋で銃に関する怪しげな書籍などを見つけてしまい、後ろから殴られてしまうシーン。
これもまた「テレビ用」で、原作にはありません。
南原は後半にメインで登場するキャラクターですが、後半への期待感を煽るための演出ですね。
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~1/5の第二夜~
今回のドラマは、「教場」と「教場2」が原作となっています。
原作小説では、「教場」と「教場2」はそれぞれ別の生徒が中心になった時期が異なる物語なのですが、このドラマでは完全にミックスされており、生徒も混在していますしエピソードも混在されています。
ですが、うまくまとまっているなぁという印象です。
南原哲久(井之脇海)のエピソード
空き巣事件について近隣住民への聞き込みのやり方や、宝石強奪犯への取り調べについての講義シーン。
この場面自体は原作にもありますが、ロールプレイングをする生徒や、挙手で回答する生徒はドラマに合わせて変わっています。
原作では、宮坂と南原は在校時期が異なる生徒なので一緒の教室(教場)にいる時点で原作とは違っています(^^;
また、宮坂が警察手帳を無くし…というのも、原作ではこの役は桐沢(ドラマには登場せず)という元医者の生徒のエピソードとして登場します。
このあと日下部准が食堂でオムライスを傷口に見立ててぐちゃぐちゃとやってまわりの人にドン引きされるシーンも、この元医者の桐沢がやるエピソードです。
射撃の授業で、南原と宮坂だけが居残りを言い渡され、南原が銃に関して意気揚々と講釈を垂れる場面。
その間に寮では模造銃の捜索が行われており
- 南原が模造銃を所持していること
- 実家に帰って模造銃を作成し暴発させ腕に傷を負ったこと
- キャンプ場近くの病院の診断書を取り寄せたこと
等が風間の口から暴かれます。
さらにその模造銃を南原に向けて、宮坂の警察手帳の在りかを吐かせるわけですが、このあたりは原作とかなり違っています。
原作では、南原と桐沢(元医師)のエピソードして登場しますが、警察学校入学前に、南原が模造銃を暴発させて怪我を負い、かけこんだ病院の医師が桐沢だったのです。
その後二人は偶然にも警察学校の同期として再会し、そのことを思い出した桐沢は南原に揺さぶりをかけます。
このままでは自分の秘密がバレてしまうとあせった南原は、引っ越しのどさくさに紛れて桐沢の警察手帳を盗み隠したのでした。
(警察手帳紛失は即退校処分となるため)
この時、桐沢は警察手帳は無くしたと思い込んでおり、盗まれたとは全く考えてもいません。
このエピソードは原作とかなり違っていますね。
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菱沼羽津希(川口春奈)と枝元佑奈(富田望生)のエピソード
テレビ局からの取材が来て、インタビューを受けるのを誰にするか?次の広報誌の表紙は?
という話の時、菱沼と楠本しのぶ(大島優子)がライバルのような扱いになっていましたが、原作では菱沼羽津希と楠本しのぶは在校時期が異なる生徒なので、そもそも一緒にいること自体がドラマオリジナルです。
羽津希がテレビ局の取材を利用し、手話を使って風間に気持ちを告白したあと、風間は羽津希に退校届をつきつけます。
その時「ママが知ったらここにいられなくなりますよ」と県警幹部である母親の存在を持ち出して風間を脅迫するような発言をします。
この発言は原作にはないのですが、こんなしょーーもない発言はしてほしくなかったよ羽津希ちゃん!!
好きな人にそんな言葉を投げかけちゃダメでしょ。
このあとの二人のエピソードは原作にとても忠実に描かれています。
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最後の特別授業
卒業前の特別授業として、山奥で遺体が発見されたことを想定し、犯人等を推理するように言い渡される5人。
このエピソードは、原作がベースにはなっていますが色々と変わっています。
原作では、元刑事である風間から殺人現場の捜査についての指導を受けたいと志願した4人(ドラマ登場なし)に対して行う特別授業です。
場所も山奥ではなく、教場の一つで行われます。
ですが、遺体の所持品や状況、随所で登場するセリフなどは原作に忠実です。
5人で協力し、一つの結論を導き出すも、風間を納得させることはできず、5人とも退校届を出すように言われてしまいます。
学校に戻った5人を前に、風間は「何が足りなかったか」を再び問うが誰も答えられない。
そこで風間はポーカーフェイスで、なおかつ警察官のことを憎んでいると豪語している都築に、親のことを侮辱し怒らせた上で本当の気持ちを言わせます。
それによって、他の4人も、風間が言いたかったこと、自分たちに足りなかったものが何なのかということに気づきます。
このシーンですが、原作では、そもそもこの特別授業を受けているメンバーがドラマとは違いますし「卒業検定」という形でもないので前提条件から変わってくるのですが、
結局風間が言いたかったことは何だったのかというのははっきりとは語られず、生徒の一人が心の中で「言いたかったことはこういうことだろう」という形で終わっています。
そして、あえて都築を怒らせるシーン。
これについては、別の生徒の別エピソードで登場するやり方で、都築のエピソードにはこのような場面はありません。
卒業式の場面で都築に「親父さんへの発言は撤回する。申し訳ない」と謝罪するシーンがありますが、原作でも(相手は都築ではありませんが)相手の生徒にきちんと謝罪しています。
このあたりも、原作の細かいエピソードをふんだんに盛り込んでうまくまとめてあるなぁと感じました。
そしてラスト30分はもう圧巻でしたね!
映画そのもの!
風間が一人一人に言葉をかけるシーンは涙なしには見られない。
これは原作にはないのですが、とっても良かったと思います。
間違いなく木村拓哉さんの代表作の一つになったと思います。
風間の鋭い観察眼や、謎につつまれた警察学校での詳細な記述は「教場」の原作小説でチェック↓↓
まとめ
今回は、長岡弘樹さんの大ヒットシリーズ「教場」の原作小説とドラマの違いについてまとめました。
放送後に改めて比較してみると
- 発表されている登場人物はすべて小説に登場する人物である
- モラハラ、パワハラシーンなどは多少原作より緩和されているものの多数登場している
- 在校時期の違う生徒をミックスしてドラマにしているので、原作とは異なる部分もある
- テレビ用に多少過大な演出が見られる場面もある
初映像化の教場、木村拓哉さんでイメージどうなのかなと心配もありましたが、総じてとても良かったと思います!
では、最後まで読んでいただきありがとうございました!
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