【君の膵臓をたべたい】小説のネタバレ感想!予想外のラストとタイトルの意味にも衝撃!

君の膵臓をたべたいの表紙画像

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住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』

 

映画化やアニメ化もされたことや、何よりもその衝撃的なタイトルが印象的な大ヒット作です。

2016年の本屋大賞では2位を受賞しています。

本屋大賞の受賞作品は、読みやすく純粋に面白いものが多いのでこれは期待できる!と読む前からハードルが上がってしまいますが、

 

安心してください、期待を裏切りません!

 

そして、涙なしでは読めず、読後は必ず命の大切さや生きることについて考えさせられる奥が深い作品です。

 

この記事では、『君の膵臓をたべたい』について、実際に読んだ感想を紹介します!

※ネタバレを含みますので未読の方はご注意を!

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君の膵臓をたべたいを実際に読んだ人の感想ネタバレまとめ

ここからはネタバレを含む感想を紹介していきますので、未読の方はご注意くださいね。

 

主人公の名前が最後まで明かされない衝撃

青空のイメージ画像

まず読んでみて驚いた点として、最後の最後まで主人公の名前が明かされないことが新鮮で驚きました。

その代わりとして、ヒロインが主人公の名前を呼ぶときは、その時ヒロインが感じている主人公への感情【秘密を知っているクラスメイト】くんのような感じでかっこ書きで書かれており、普通の小説では見られない特殊な書き方がとても新鮮でした。

らんらん
確かに、めったに見ない書き方ですよね

 

主人公の「僕」は最後の最後に「志賀春樹」と明かされるまで、ずっと名前が伏せられています。

「僕」は、自分の名前を呼ばれた時に相手からどう思われているか?を想像するのが癖で、終始【秘密を知っているクラスメイト】などの表現で通されます。

 

え、主人公だよね?そんなことある?と新鮮さと衝撃の両方でした。

 

確かに、吾輩は猫であるとかは最後までずっと「猫」ですが、それは猫ですし。

高校生男女の恋愛小説で主人公の名前が伏せられているというのは、かなりめずらしい設定ではないかと思います。

 

一見会話としても不自然で読みにくいような印象を受けますが、一貫して「僕」の視点から見ていることが読者にも伝わってくるので、臨場感や感情移入がしやすく、僕の気持ちの変化などが感じられやすくなる効果があったのではないかと思います。

 

「僕」の心の成長に心を打たれる

つないだ手のイメージ画像

 

人に興味を示さなかった「僕」が、桜良との出会いによってだんだんと人と関わりを持ち成長していく様子をみて、心を打たれました。

 

しかし一方、「僕」が変わり始め人との関わりを強く持つようになるにつれ、桜良の死を重く受け止めるようになり、思い出も増えていってだんだんと辛い思いを抱えるようになる姿には、自分のことのようにとても切なくなりました。

 

桜良に奇跡が起こることなく、確実に死んでしまうということが冒頭にわかっているからこそ、「僕」はどうなってしまうのか?ということを常に考えながら読み進めていきます。

 

これがもし、「もしかしたら奇跡が起きるのかも」という設定だったら、また違う感情を持って読んでいたでしょう。

でもこの設定だからこそ、作者の訴えかけるものがより読者には伝わったと私は思いました。

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桜良の死が衝撃的すぎる

別れのイメージ画像

冒頭から桜良が膵臓の病気で亡くなるということはわかっているので、いつか亡くなるという心の準備をしながら読み進めるわけですが、それにしても予想外すぎる展開に、その意味をすぐには理解することができませんでした。

でも確かに、隣の県で起きた通り魔事件の伏線で少し出てくるんですよね。

ですが、まさかこの通り魔によって桜良が殺されてしまうなんて誰が想像できます??

 

ただただ、衝撃。

え、なんで??

 

というのが正直な感想でした。

 

周りの誰か、もしくは自分にも明日があるとは限らないということ、何の気なしに過ごせている日常が一番な幸せなのかな、など普段なかなか考えることのないことをたくさん考えることができました。

人はいつ死ぬのか本当に分からないから毎日全力で生きたいなと思わされる作品でした。

らんらん
明日があるとは限らない、普段はなかなか考えないですが当たり前ではないんですよね

 

あまりにも彼女が元気で、そしてごく普通の女子高生で。彼女は本当に死んでしまうのか?と小説の内容を疑いたくなりました。

しかし、彼女は本当に死んでしまったのです。

あっという間に、儚く命を散らせました。

身近な人が亡くなった喪失感にも似て、心が大きく揺れました。

 

どうか、周りにいる大切な人を大事にしてください。

人は簡単にいなくなることが出来る、ということをこの小説を通して学びました。

らんらん
心にひびく言葉です

タイトルの意味が深い

カップルのイメージ画像

「君の膵臓をたべたい」というタイトルと、本の帯や背表紙の紹介などをチラッと読んでイメージすることは

『君の命を奪ってしまう膵臓を僕が食べて病気を治してあげられたら…』

というところではないでしょうか?

 

私は少なくともそのようにイメージしました。

ですが、それにしたって「たべる」ってまた極端な表現だなと。

 

最後まで読んでわかるこのタイトルの意味、これには確かに「悪いところを食べて治してあげたい」という意味も含まれています。

ですが、それだけではないんですよね。

 

この二人の間だけにしか通じない、他のどんな言葉にも替えがたい素敵な表現です。

 

目の前の相手にただ寄り添いたいという純粋な心の表れだと感じました。

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君の膵臓をたべたいの簡単なあらすじ

主人公の「僕」は地味な男子高校生。

偶然拾った同級生の日記、その中身は闘病記だった。

僕とは正反対の外交的で人気者の桜良が実は重い病気と闘っているということは、「僕」を含めた限られた人間しか知らなかった。

 

元気いっぱいの彼女はとても病気とは思えず、一見普通の高校生の男女が友人から恋愛に発展していく様を描く胸キュンなラブストーリーに見えつつ、確実に桜良に死は近づいてきていた。

そしてついに桜良に死が訪れる。

まったく予想もしない形で…

 

地味男子とモテ女子の恋愛、しかも片方が治らない病気という一見ありがちな設定ですが、そんな簡単な物語ではありません。

読後には必ず、生きることや命の大切さについて考えさせられる奥の深い作品です。

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まとめ

今回は、「君の膵臓をたべたい」の感想ネタバレを紹介しました。

 

  • 人気作品だから
  • 映画化アニメ化もされて話題だから
  • タイトルが気になるから

 

読むきっかけはそれぞれだと思いますが、そういう入り口から入って手に取ったとしても後悔しないだけの本当に良い作品です。

 

闘病中のヒロインが登場するにも関わらず、病気とは思えないほど元気いっぱいな姿や、「僕」の良い意味での病人への遠慮のなさが、物語全体が暗くなりすぎずライトに読み進めることができる点も好きなところです。

映画やアニメも良いですが、小説ならではの良さがありますので、未読の方はぜひ読んでみてくださいね!

 

では、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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