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東野圭吾さんの不朽の名作である『手紙』
東野圭吾作品は、映画化・ドラマ化など映像化されるものが数多くありますが、手紙もその一つです。
映画は2006年に公開され、ドラマは2018年に放映されました。
原作小説はもちろん、映画やドラマにもそれぞれの良さがありますが、キャラクター設定や演出など原作と変わったところはあるのでしょうか?
この記事では、東野圭吾さんの「手紙」について
- 原作小説と映画の違い
- 原作小説とドラマの違い
それぞれを、キャラクター設定や演出の面から比較しまとめてみました。
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Contents
【手紙】原作小説と映画の違い
原作小説と映画の違いについて、キャラクター設定と演出面から比較しました。
キャラクター設定の違い
キャラクター設定の中で原作小説と映画で違った点についてのみ紹介します。
登場人物(映画のキャスト) | 原作小説の設定 | 映画での設定 |
武島直貴(山田孝之) | ミュージシャンとしてプロを目指す | 漫才師を目指す |
中条朝美(吹石一恵) | 両親がいる | 母親がいない |
寺尾祐輔(尾上寛之) | 直貴をバンドに誘う 直貴の兄のことは知らない |
漫才師の相方 直貴の兄のことを知っている |
梅村 | 直貴を応援してくれる高校教諭 | 登場しない |
主人公の直貴のキャラクター設定が異なることによって、当然ですがストーリーの流れや演出も変わってきます。
次に、演出の違いについて紹介していきます。
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演出の違い
演出の違いはかなり色々ありますので順番に紹介していきます。
直貴の夢と苦労話
キャラクター設定のところでも書いていますが、直貴が目指すものは
- 原作→プロのミュージシャン
- 映画→漫才師
になっています。
原作では寺尾の誘いによってミュージシャンを目指すことになりますが、映画では漫才師の相方が寺尾です。
また、映画では直貴はどこかの工場で働いているところから始まっていますが、原作小説では、その工場に行きつくまでに直貴は相当苦労を重ねており、その苦しい生活の中でやっと見えた一筋の夢が、寺尾に誘われたバンド活動でした。
こういった過程も映画では登場しません。
犯罪加害者家族の苦悩を描く上で、できれば省略して欲しくなかったかなぁと個人的には思いました。
朝美の両親との面会シーン
合コンで出会い付き合うことになった朝美の両親に初めて会いに行くシーンも、原作と映画ではかなり雰囲気が違います。
原作では、両親は直貴のことを歓迎していないことを隠そうともせず、大変居心地の悪い思いをします。
一方映画では、朝美には母親がいない設定なので父親しか登場しませんが、直貴の前では大歓迎という体を装いつつも、実は交際には大反対という態度を示します。
また、原作ではこのタイミングで朝美の従兄弟が現れ、直貴にさらに圧力をかけてきますが、映画では登場しません。
時代背景
原作小説が2003年に発売(2001年より新聞連載)されており、映画は2006年に公開されています。
一番の違いは「ネットの有無」ですね。
原作小説ではインターネットの存在を感じさせる場面は全く出て来ません。
一方映画では、漫才師として活躍し始め、メディアに登場するようになってから兄のことがバレてしまい、ネットによって一気に拡散されてしまいます。
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ひったくりの被害に遭う人物
ひったくりによって大切な人が怪我を負わされてしまうというストーリー上とても大切な場面ですが、これも原作と映画ではかなり違っています。
原作では、直貴の妻と娘がひったくり犯によって自転車ごと倒され怪我をしてしまいます。
一方、映画では、直貴に会いに来た朝美が被害に遭い救急に運ばれます。
そしてその病室で、朝美の父から手切れ金を渡されます。
手切れ金は原作でも登場しますが、原作では直貴は受け取りませんが、映画では受け取って立ち去るという違いもありますね。
受け取らないのも深いし、受け取るのもまた深い、どちらもアリだなと思いました。
エンディングシーン
原作小説と映画の圧倒的な違い、それはエンディングシーンです。
友人の寺尾から刑務所への慰問コンサートに誘われ、兄の前で舞台に立つというシーンです。
原作ではミュージシャンを目指していたので、舞台の上ではジョン・レノンの「イマジン」を歌うつもりでした。
映画では漫才師なので、舞台で漫才を披露するという演出です。
ですが一番の違いはその部分ではなく、原作では舞台に立った直貴は兄の姿を見つけると体が固まってしまい、歌うことができなくなります。
そしてその後歌えたのかどうかわからないまま小説は終わっています。
一方映画では、一瞬硬直してしまうものの、再び漫才を始めきちんと最後まで舞台をやり切ります。
弟の晴れ舞台を号泣しながら手を合わせて見る兄の姿が感動的なとても良いシーンです。
東野圭吾ファンとしては、設定が漫才師という時点で「マジで!?」と思ってしまいましたが、この最後のシーンは本当に良かったです。
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【手紙】原作小説とドラマの違い
原作小説とドラマの違いについて、キャラクター設定と演出面から比較しました。
キャラクター設定の違い
キャラクター設定の中で原作小説とドラマで違った点についてのみ紹介します。
登場人物(ドラマのキャスト) | 原作小説の設定 | ドラマでの設定 |
武島直貴(亀梨和也) | 働きながら通信制大学に通う | 働きながら定時制高校に通う |
中条朝美(広瀬アリス) | 大学生 | 定時制高校の教師 |
寺尾祐輔(高橋努) | 通信制大学の同級生 | 職場の先輩 |
朝美が教師!?おおぅ…そう来るか。という設定ですね。
並べて見ると、大学と関わるかどうかの部分がキャラ設定でも変わっているとわかりますね。
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演出の違い
演出の違いを順番に紹介していきます。
兄の犯罪シーン
兄・剛志が誰もいないと思って女性宅に侵入し強盗するシーンです。
お金はうまく手に入れることができたのに、すぐに逃げずにその場にとどまってしまったことで家主の女性と鉢合わせしてしまうんですよね。
この時、剛志の足を止めてしまったもの、これが原作では「甘栗」だったのに対し、ドラマでは「オルゴール」でした。
それぞれ、剛志にとっては大切な子供のエピソードがある、という設定になっています。
また、このオルゴールの曲は「見上げてごらん夜の星を」なのですが、ドラマ版ではこの曲がキーワードになっています。
バンドに入るきっかけ
寺尾に誘われてバンド活動を始めるという点は原作もドラマも同じなのですが、そのきっかけとなる出来事が違っています。
原作では、通信制大学の同級生である寺尾が直貴の声を聞いて才能を見出し、無理やりカラオケに連れて行って歌わせるというのがきっかけになっていますが、
ドラマでは、会社の歓迎会で歌わされた直貴の「見上げてごらん夜の星を」を聞いて、寺尾が勧誘するという流れです。
時代背景
原作小説が2003年に発売(2001年より新聞連載)されており、ドラマは2018年に公開されており、現代版にアレンジされている場面があります。
一番の違いは「SNSの存在」です。
原作小説ではインターネットの存在を感じさせる場面は全く出て来ません。
一方ドラマでは、歓迎会で直貴が歌う動画がSNSにアップされて…という出来事があったり、恋人の朝美に兄の犯罪のことを知られるきっかけになるのも、この時の動画です。
現代風にアレンジするならばSNSは絶対に必要な要素になってきますよね。
ただ、現代版にした割に突っ込みたくなるような演出はいくつかありました(^-^;
例えば、直貴の思い出の曲が「見上げてごらん夜の星を」ってちょっと厳しくないですかw
オルゴールはまだわかるけど、何か歌えと言われて選んだ曲にしては渋すぎるなぁと。
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エンディングシーン
寺尾から刑務所への慰問コンサートに誘われ、兄の前で舞台に立つというシーンです。
原作では舞台に立った直貴は兄の姿を見つけると体が固まってしまい、歌うことができなくなります。
そしてその後歌えたのかどうかわからないまま小説は終わっています。
ドラマでは、寺尾がギターを弾いているところに直貴が飛び入り参加という形で舞台に上がります。
そして、号泣しながら「見上げてごらん夜の星を」を歌い、兄・剛志もその姿を見ながら号泣するという感動のシーンです。
原作では、硬直して歌えないまま終わるという「えっ!?終わり!?」と読者はみな思うであろう状況で終わってしまうわけですが、ドラマも映画もここは感動シーンで終わる演出になっていますね。
これはこれでとても良いと私は思います(^^♪
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まとめ
今回は東野圭吾さんの「手紙」の原作小説と映画・ドラマの違いを比較しました。
- キャラクター設定や演出はそれぞれにかなり違う
- 共通しているのは、原作では描かれなかったエンディングシーンがあること
東野圭吾ファンとしては、原作がイチオシ!なことには変わりはないんですが、個人的には映画版のラストが本当に良かったです!!
涙なしでは見られない作品、オススメです!
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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