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上皇上皇后両陛下がご退位され、新天皇皇后両陛下が即位されました。
令和元年5月1日に行われた最初の儀式である「即位後朝見の儀」にて、
天皇陛下がお言葉を述べられる時、映像で見てわかるほど手が震えていらっしゃったと言います。
一般人の誰一人として経験したことのないご経験をされるのですから、
それはそれは大変なプレッシャーがあるのだと思うのですが
一方で私は
「天皇陛下ほどのお方でも緊張されることがあるのだな・・・」
と思いました。
天皇陛下は子供の頃から「帝王学」を学ばれるそうですが、
帝王学ってどのようなものなのだろう?と疑問に思ったので調べてまとめてみました。
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Contents
「帝王学」とはどんな学問?
王家や伝統ある家系・家柄などの特別な地位の跡継ぎに対する、幼少時から家督を継承するまでの特別教育を指す。学と名はついているが明確な定義のある学問ではなく、一般人における教育には該当しない。
引用:wikipedia
天皇陛下はもちろんのこと、大企業の御曹司や政治家一家に生まれた子供なども幼少期からこういった教育を受けることがあるというわけですね。
この場合の教育とは、いわゆる学校のお勉強とは意味合いが異なります。
家系だったり、企業だったり、伝統だったり、立場によりそれぞれですが、
共通しているのは、
跡継ぎとしてこれまでの流れを途絶えさせることなく、後世へ引き継ぐという使命です。
それも、ただ引き継げばよいのではなく、繁栄させつつ引き継ぐのです。
大変なプレッシャーです。
一般家庭に育った私には想像もつきません。
そのために受ける教育のことを帝王学と言うんですね。
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帝王学の具体的な内容は?
一般的な意味での帝王学の内容
企業のトップに立つ人や政治家を目指す人、と言われると「自分には関係ないな」と思われる方も多いと思いますが、
帝王学とは「人の上に立つ人間が学ぶべきリーダーシップ論」でもありますので
例えば
- 会社内の部長、課長、リーダー
- 家庭内でのリーダー(親)としての振る舞い
- 地域コミュニティや保護者のコミュニティ、趣味サークルにおけるリーダー
などなど、ごく身近な範囲で見てみると自分が人の上に立つ可能性も数多くあるんですよね。
こういう場合に必要な帝王学とはどんなものかと言うと・・・
- 人を思いやる気持ち
- 決断する能力と勇気
- 自分より上の立場の人にも意見を言える勇気
- 人の意見をよく聞く
- 細かいことにこだわりすぎない
- 自分自身が行動しているということ
あぁ。こんな上司の元で仕事が出来たらいいでしょうね。書いていて思いました。
企業のトップや、政治家となると、上記のことに加えて
- 失敗が許されないという自覚を持つ
- 自分が金・人・物を動かせる力を持っているという自信と責任感を持つ
こういったことも必要になってきます。
失敗が許されない・・・ってなんというプレッシャー。
これらの事柄を子供の頃からあらゆる経験を通して身につけていくのが帝王学なんですね。
企業の2世でもないし政治家一家でもないごくごく一般家庭だとしても
先に書いた6項目については、子供の頃からの親の接し方次第である程度身に着けていくことは可能な気もしますね。
天皇陛下が受けられた帝王学とは?
一方、天皇陛下が受けられた帝王学というのはもっと特殊で特別なものです。
内面に対する教育
人の上に立つためのリーダーシップ論、これは当然のことですが、
天皇陛下の場合の「人の上に立つ」の意味は一般人のそれとはまったく異なります。
第59代宇多天皇は、皇太子(のちの醍醐天皇)に帝王の心得として「寛平御遺誡」というものを遺しているが、それには、次のような項目が見られる。
- 賞罰を明らかにし、愛憎をふりまわすことなかれ。
- 皆に公平に、好悪に偏るべきでない。
- 万事について惑溺して度を過ごしてはいけない。
- 天子たるもの喜怒を慎み、表情にだしてはいけない。等々
引用:wikipedia
どういうことが書いてあるかというと
- 褒めるべき者は必ず褒め、罰すべき者は必ず罰し、自分の好き嫌いを振り回さないこと
- 皆に公平に接し、好き嫌いに偏らないようにすること
- あらゆる事柄に対し度を過ぎて夢中になりすぎてはならない
- 天皇たるもの喜怒を表現することは控え、表情には出さないこと
ということなのですが、天皇陛下といえど一人の人間です。
好き嫌いはしてはいけない、誰にでも平等に、喜怒を表情に出すな、好きなことにも夢中になってはいけない。
ここまでの帝王学を求められるのはやはり世界広しといえども、天皇陛下だけではないでしょうか。
知識面での教育
こちらも天皇陛下ならではの教育が大量にあります。
- 国民との接し方
- 御所での生活
- テーブルマナー
- 宮中のしきたり、宮中祭祀、宮中儀式、
- 宮内庁制度
- 神道の祭祀の所作、様式
- 外国からの貴賓、各国大使への待遇のマナー
- 和歌
- 憲法
- 皇室史
- 外国語 などなど
現天皇陛下が実際に受けられた教育として知られているエピソードがいくつかあります。
【食べ物に好き嫌いが出ないように、どんなものも最後まで食べ終わるまで食堂を出ることを許されなかった】
これは、将来のさまざまな会食の席でテーブルに出されたものに苦手がないようにしておくための上皇后陛下の教育だったそうです。
天皇陛下は涙を流しながら最後まで頑張って食べられたとか。
【通学の車中ではその日新聞で読んだ事柄について話すように命じられていた】
国内外での出来事に常に精通していなければならないというのも天皇一家ならではの帝王学と言えますね。
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まとめ
- 帝王学とは、人の上に立つ人間が学ぶべきリーダーシップ論
- 企業の御曹司や政治家の2世なども受けることがある
- 天皇陛下が受けられる帝王学とは、厳しい内面への要求と知識面の両方がある
この記事を書いていて一般人で良かったと心底思った私でした。
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